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初めてディーリングルームに入った時の思い出

ディーリングルームとはその名の通り、ディーリングを行う部屋である。
主に、ディーラーとセールスがいる。
セールスは常に客(主に機関投資家)と電話をしており、客からの注文が入ると、大声でディーラーにその注文を伝える。もしくは社内のボイスというもの(簡易電話みたいなもの)を使って注文を伝える。
ディーラーは、セールスから注文がきたら即座にプライスを返して、セールスはそのプライスを客に伝える。
客がそのプライスに納得すれば、そこで取引完了である。

わずか5秒~10秒程度の時間で、債券であれば100億200億の取引が決まってしまう。

100億の取引が成立した場合、ディーラーはそのリスクを取るわけなので、マーケットでカバーを行う。

そこで使うのがブローカーである。
ブローカーとは、ディーラーとディーラーをつなぐ役目をしている。
各社のディーラーは客と取引をするが、客との取引で取ったリスクをヘッジするために他社のディーラーとも取引をする。その仲介役がブローカーである。

最近では、ブローカーの世界でも電子化が進み、画面をクリックするだけでディーラー間の取引ができるようになっていることが多い。
しかし、オプションやスワップ、スワップションなど、デリバティブの世界では、依然コンピューターではなく人間が作業することが多い。

具体的には、ディーラーは自分の欲しい商品をブローカーに伝える。
ブローカーは日中、ボイスを通じて日中ずっと誰かが探している商品の詳細を読み上げたり、またはプライスが集まったら、そのプライスを読み続けている。朝から晩まで声を枯らすまで。
そして、ブローカーの読み上げる商品、プライスに興味を持てば、ディーラーはそのブローカーを呼び(ボイスで呼ぶ)、その商品を買いたい(もしくは売りたい)と伝える。
ディーラー同士がプライスで合意すれば、そこで取引成立だ。

ディーリングルームでは、毎日毎日こういったことが繰り返されている。

故に、ディーリングルームは常に怒号が飛び交っており、活気があふれているように見える。
相場が盛り上がってくると、ボイスじゃらちがあかないということで、机の上に立ち遠くにいるセールスに大声でキレるディーラーも存在する。

常に様々な声が飛び交っているのだ。

もちろん現場はマーケットの最前線なので、飛び交う言葉も専門的であったり慣習的であったりする。

ディーリングルームに初めて入った僕は、その雰囲気に圧倒されたし、何が起こっているのか理解できなかった。
そして、飛び交っている言葉が理解できなかったので、当初はBGMとして右から左への流れていってしまう状況だった。

少し慣れてきた頃、外人が多く座っているエリアから一際騒がしい声が聞こえてくることに気がついた。
外人が多いだけに、そこから聞こえてくる怒号のほとんどは英語である。
もちろん、何を言っているのかさっぱり理解できなかった。

ディーリングルームでは、所々にテレビが映し出されており、東京時間の朝はニューヨーク時間のゴールデンタイムの時間と重なることから、アメリカのメジャーリーグの映像が映し出されていることも少なくなかった。

ディーリングルームに入りたての僕は、もちろんディーリングルームで上に書いたことが行われていることなど理解できているはずもなかったので、当時の僕は外人エリアから聞こえてくる激しい怒号の連続を聞いて、メジャーリーグの試合がすごく盛り上がりその実況がひどく興奮して状況を伝えているのだと思った。今思えば本当にアホな発想である。

僕は隣に座っている先輩ディーラーに、なんであの人たち(外人たち)は仕事中にメジャーリーグを見てるんですか?と聞いてしまったことは最初の失敗だったかもしれない。
しかし、あまりにも滑稽な質問すぎたのか、怒られることはなかったが…

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  • 2014-07-01 07:04
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