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本日の日銀決定会合で取られた行動の意図

本日の日銀決定会合で取られた主な行動は以下の3点である。

・資産買入基金を「45兆円」に拡大(5兆円増額)
・固定金利オペを「25兆円」に減額(5兆円減額)
・短期国債買入の下限金利0.1%を撤廃

日銀のバランスシートは拡大しないので強い緩和というわけではない。
しかし、日銀はこのアクションを取らなければいけない状況にあったと考えられる、また、このアクションによって多少短期金利を押し下げる効果はあるだろう。

では、このアクションを取らなければいけなかった理由を説明する。

結論から先に言えば、日銀が打ち出している緩和策を確実に行うためである。
日銀は、現状2012年末までに35兆円程度の資産買入(国債やETF,REITなど)を行うことを発表しており、また前回の追加緩和で2013年6月末までに40兆円程度の買入を行うことを発表した。

また、資産買入オペとは別に固定金利オペ(3ヶ月、6ヶ月)で30兆円の買入を行う予定である。

これを月単位で考えると、2012年は毎月1.9兆円の資産買入、2013年1月~6月までは毎月8,300億円の資産を買い入れる必要がある。
これらの買入を行わなければ緩和策を実行しているとは言えず、日銀は緩和策を発表したものの実行はしなかったということになってしまう。

そして、ここ最近の買入オペを見ていると、札割れを繰り返している事実がある。

札割れとうことは計画通りに資産買入が進んでいなこととなり、それは緩和を実行していないということになる。

この状況を打破するために取られたのが今回の行動である。

まず、資産買入の買入下限金利は0.1%に設定されていたが、現状の日本の2年金利は0.1%を下回ることがしばしばある。
0.1%で売って、また新たに買う国債が0.09%ならば誰も売りたがらないだろう。
金利でいうとわかりにくので、価格で言い直すと、90円で売って100円で買わなければいけない状況なら、この取引を行わないのは当然の判断である(債券は金利が下がれば価格が上がる)。

これを避けるために、下限金利の0.1%を撤廃することで、日銀は自身が打ち出した緩和策を確実に実行していこうとしているのだ。

また、固定金利オペの3ヶ月と6ヶ月の区分を撤廃することも発表しているが、これも6ヶ月のオペの札割れが多いことからの措置だろう。

今回の日銀は、新たな緩和策を打ち出したわけではないが、これまでに打ち出している緩和策を確実に実行するための措置を行ったと言える。
「緩和といえば緩和」を行ったということだろう。

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  • 2017-04-12 00:14
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