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TARGET2(ターゲット2)の問題を再考する

以前のエントリーでもTARGET2の問題を取り上げたが、少々わかりづらいという声を頂いたので、再度取り上げてみようと思う。

TARGET2とは、ECBが運営しているユーロ圏の決済システムのことである。
細かいことを省いてさらに説明すると、各国中銀(ドイツやフランス、ギリシャ等の中央銀行)同士で資金を融通し合い、各国の市中銀行(各国にある商業銀行、日本で言う三菱東京UFJ銀行等)がその国の中央銀行から資金供給をしてもらい、決済を滞りなくスムーズに行うためにシステムである。

ここで問題になっているのはドイツやフランスなどの中核国がギリシャなどの周辺国の中銀に資金を融通するわけなので、ドイツやフランスはTARGET2という決済システムを通してギリシャのリスクを負っていることになる。
ドイツ中銀のギリシャ中銀向け債権は302億ユーロ、フランス中銀のそれは227億ユーロと言われている。

ギリシャがユーロ圏から離脱した場合、ギリシャは国として立ち行かなくなるのは目に見えているので、この債権は一夜にして回収不能の不良債権になってしまうことは明らかである。

ドイツなどの中核国にとって、何の準備もなしにギリシャがユーロ圏から離脱することは、耐え難いコストがかかるということである。

また、先日「ECBがギリシャの市中銀行への資金供給を中止する」というニュースが出た。
これは、ギリシャの市中銀行はギリシャ中銀からの資金供給を行わなければいけないことであり、それはTARGET2を通してドイツの負担になるということである。

ECBのこの判断は、ギリシャがユーロから離脱した時のリスクをECBは負わないようにするための措置、という解釈もできる。
また、ECBがギリシャに最後通告をしているとも解釈できる。

欧州問題は全く改善の方向に向かっていないが、このタイミングでギリシャを切り離すこともできないことは理論的には説明できる。
もしこの事実の中でギリシャがユーロ圏を離脱してしまったら、本当に何が起こるかわからない大混乱の未来がやってきてしまうだろう。

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[T8] まとめtyaiました【TARGET2(ターゲット2)の問題を再考する】

以前のエントリーでもTARGET2の問題を取り上げたが、少々わかりづらいという声を頂いたので、再度取り上げてみようと思う。TARGET2とは、ECBが運営しているユーロ圏の決済システムのこと

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  • 2017-04-22 16:51
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