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「日銀の付利金利引き下げ報道」及び「国債買入入札の札割れ」と2年債利回りの関係

タイトルが漢字だらけになってしまいとっつき難いが、今日は日銀絡みで重要と思われる出来事が起こった。

1つは、金融ファクシミリ新聞という金融機関の人たちがよく読んでいる新聞で、日銀が当座預金の付利金利を引き下げるのでは、という観測記事が出たことである。

金融機関は日銀に当座預金の口座を持っており、現状当座預金に預けていれば0.1%の金利がつく。
この金利を下げるのでは、というのが金融ファクシミリ新聞の観測記事だ。

この記事を受けて、本日の朝から日本国債やドル円は買われた、と言われている。

もう1つは、先日の決定会合でも増額が話題になった買入基金の国債買入入札が初の札割れになったことだ。
残存期間1年以上2年以下の国債を日銀が6000億円買い入れる予定だったが、応募額は4805億円だった。

これら2つの出来事は2年債利回りと深く関係しているものと思われる。
現在、2年新発債には0.1%のBidが常に入っている状態である。
つまり、マーケットで誰かが2年新発債を0.1%で買うと意思表示しているわけだ。

日銀の国債買入の下限レートも0.1%なので、2年債を売りたい人はあえて日銀に売らなくてもマーケットで2年債を売ることができるわけだ。
さらに、国債で運用している機関投資家にしてみたら、年間利回りを達成するために売った分は他のものを買いなおさなければいけない。
2年債を0.1%で売ってしまった場合、マーケットで2年債を買おうと思っても0.1%で買うと意思表示している人がいる以上それより高いレート(=安い価格)で2年債を買うことは不可能ということだ。

こういった状況で、買入入札が札割れになることはごく自然なことである。

また、付利金利の引き下げ報道も、おそらくこの2年債利回りの水準を勘案した観測報道だと思われる。

もし、みなさんが銀行に預金をして0.1%を貰えた場合、あえて0.1%の国債を買うだろうか。
国債よりも預金の方が換金性が高いので、同じレートならば迷わず銀行預金を選ぶだろう。

金融機関が日銀の当座預金にお金を預ける場合も同じ考え方である。
もし2年債の利回りが0.1%で、当座預金に預けても0.1%もらえるのであれば、金融機関は2年債を買う必要はなくなる。国として国債が売れないことは問題なので、日銀は振り金利を下げるのでは、という観測記事が出たのだと思われる。

しかし、本当に日銀は付利金利を下げるのだろうか。
もし下げないのだとすると、今の金利水準は明らかに買われすぎということになる。

日本に限らずアメリカや欧州でも、今の金融マーケット、特に金利マーケットはまさしく異常事態と言っていい状態である。
何が起こってもおかしくはないが、異常事態はいつか元に正常な状態に戻るはずなので、今は何か大きな動きの元となるパワーが溜まっているのかもしれない。

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